こんにちは!専業SEOライターの「ウチノ マナト」です。マーケティング・教育系・不動産など、幅広いジャンルの記事を書いています。
私はライティング歴が4年くらいあるので、これまで多くのクライアントからご依頼をお受けしてきました。
多くのご依頼をお受けする中で感じたのは、
「ホントに案件ごとでルールって違うなあ」
ということ。
クライアントによって、ライターに求めることって全然違うんですよね。「別の仕事で言われたことを反映させたら修正された」ということもよくあります。
これはもちろん「どっちが悪い!」という問題ではないです。あくまでも、今回の仕事のルールには沿わなかったというだけの話。
私も、クライアントの数が増える中で、ルールが正反対の仕事をお受けすることもあります。
クライアントによって定めるルールやマニュアルはまったく異なるので、ライターとして働くのであれば、「主語述語の正しさ」「論理構造の正しさ」など日本語としてのルールだけでなく、「クライアントごとのルール」もチェックしておくべきです。
クライアントごとのルールをきちんと確認しておかないと、「ちょっと修正が多いなあ」と思われてしまい、継続依頼が打ち切られてしまう要因になりかねません。
文章は普通に書けるのにクライアントのトンマナに合わなくて継続できない、というのは悲しいですよね・・・。
マニュアル記載部分を最初から意識するのは当然ですが、マニュアルに記載されていない部分も自分なりにまとめておくと、クライアントの意向に沿った記事を書きやすくなります。
今回の記事では、仕事に取り掛かる前に、最低限クライアントへ確認しておくべき9項目を解説します!
確認すべき9項目!
ライターがクライアントに最低限確認すべき9項目は以下の通りです!
- 主観・客観の使い分け
- PREP法の意識
- 推定・断定の使い分け
- ひらきの指定
- 語尾
- 一文の目安文字数
- 記号表現
- 指示語・接続詞の扱い方
- 使う単語
1.主観・客観の使い分け
主観・客観の違いは、簡単に言えば以下の通りです。
主観表現:
「〜〜だと思う」「〜〜というのは驚き」など、書き手の気持ちを表現した文章
客観表現:
「〜〜の割合は70%」「選べるカラーは〜〜種類」など、事実やデータに基づいて書いた文章
SEOライティングでは「検索ユーザーが求める答えを満たす文章」を書くことが多いため、答えをシンプルに述べる「客観表現」での執筆がメインです。
しかしクライアントのトンマナによっては、ライターさんの個性としてある程度の主観表現を求められることもあります。
2.PREP法の意識
「PRP法」とは、以下の頭文字を取った単語です。
- P:Point(要点・結論・主張)
- R:Reason(上記の主張を出した理由)
- E:Example(説得力を持たせるための具体例や詳しいデータ)
- P:Point(最後の改めて、要点・結論・主張)
簡単に言えば、「この順番で文章を書くとシンプルで相手に伝わりやすいですよ!」という文章スキルですね。
本文でPREP法を意識するよう指示されることもあれば、「内容が重なるので最初の結論は不要」と指示されることもあります。
PREP法はライティングスキルとして広く知られていますが、クライアントによっては「内容が重複する」と認識されることもあるので、事前に確認しておきましょう。
3.推定・断定の使い分け
推定表現:
「〜〜でしょう」「〜〜かもしれません」などの曖昧な表現
断定表現:
「〜〜です」「〜〜ます」などの言い切り表現
個人的に、推定・断定表現はクライアントごとでバラバラなことが多いです。
「万が一間違いが発生した場合に備えて推定表現で」というクライアントもいれば、「説得力を高めたいので必ず断定表現で」ということもありました。
推定・断定の違いはクライアントのトンマナにも大きく影響を与えます。
マニュアルに書いてなければ、フィードバックをもらった際に意識したり、クライアントサイトの文章を読んで雰囲気を掴んだりしておきましょう。
4.「ひらく・とじる」の指定
漢字とひらがな、どちらでも書ける言葉ってありますよね。
- ひらく:ひらがなで書く
- とじる:漢字で書く
例えば、以下の単語が「ひらく・とじる」の指定に挙げられることが多いです。
ひらく | とじる |
つなぐ | 繋ぐ |
とくに | 特に |
〜〜してください | 〜〜して下さい |
および | 及び |
よい | 良い |
なし | 無し |
〜〜するうえで | 〜〜する上で |
わかる | 分かる |
すごい | 凄い |
いろいろ | 色々 |
まったく | 全く |
「ひらく・とじる」に関しては、日本語としてのルールは細かく設定されていますが、どの程度まで準拠するかはクライアント次第です。
明確にルール化しているクライアントもあれば、「文章が読めればOK」くらいのラフなところもあります。
5.語尾
語尾に関しては「ですます」調が基本ですが、クライアントによっては、
「〜〜しましょう」を使うor使わない
などの指定もあります。
私の場合は、
A社:読者に行動を促すために「〜〜しましょう」を積極的に使う
B社:読者には情報だけ提示して決定は委ねたいので「〜〜しましょう」の使用を避ける
という指定がありました。本当にクライアントによって違うんですよね。
「語尾の繰り返し回数制限」も要チェックです。同じ語尾が2回続くだけでNGなところもあれば、複数回続いても気にしないクライアントもいます。
6.一文の目安文字数
一文を60文字以内に収めるよう指示されることもあれば、「3〜4行くらいなら続いてOK」ということもあります。
「文章はコンパクトなほど良い」というのはその通りなのですが、あまり短すぎてもリズムが悪くなるので、判断が難しいんですよね。クライアントの指示に従いましょう。
7.記号表現
クライアントによっては、利用する記号が指定されることもあります。
私の場合も「◎ではなく◯を使ってほしい」と指示されたことがあります。
記号表現に関して公式なルールはないので、クライアントのトンマナやもらったフィードバックに合わせて、適宜修正しましょう。
8.指示語・接続詞の扱い方
以下の指示語や接続詞は、日常の文章でもよく使われます。
- そのため
- このような
- そのような
- こうした
- その
- あの
- なぜなら
クライアントによっては、指示語や接続詞をなるべく省いた方が良いケースもあります。
書き手側からすると、指示語や接続詞で指している箇所は理解できていますが、ユーザー視点では「ん?どの文章のことだ?」と一瞬でも迷う原因になりやすいです。
SEOの観点からも、指示語や接続詞などの抽象的な単語は意味を読み取りにくいため、評価を下げる要因のひとつになると言われています。
もちろん、文章中で一度も使わないのは難しいですが、クライアントのトンマナに合わせて適切に使いましょう。
9.使う単語
クライアントのサイトのトンマナによって、「日本語として問題なくても使用を避ける」という単語もあります。
公式なルールがあるわけではなく、クライアントの好みが大きいため、慣れるしかありません。
私の場合は、
- サボりという表現はNG
- ”難しい”ではなく”難解”
- ”依頼人”ではなく”依頼者”
- “見つける”ではなく”確保”
などがありました。
普段使っている単語や表現がNG指定される場合もあるため、マニュアルやフィードバックをもとに徐々に慣れていきましょう。
各クライアントルールをまとめてオリジナルマニュアルを作成しよう!
最後にもう一度、クライアントに確認すべき最低限の9項目を振り返りましょう。
- 主観・客観の使い分け
- PREP法の意識
- 推定・断定の使い分け
- ひらきの指定
- 語尾
- 一文の目安文字数
- 記号表現
- 指示語・接続詞の扱い方
- 使う単語
繰り返しになりますが、今回紹介したのはあくまでも最低限。クライアントによってはもっと細かくトンマナをチェックされることもあるでしょう。
クライアントからマニュアルを渡されていれば参考にできますが、明確にルール化していない場合もあります。
あるいは、クライアントから渡されたマニュアルがあっても、細かい部分に関しては適宜確認が必要かもしれません。
適宜ルールを確認するのは手間がかかるので、マニュアルに書いていない各クライアントの細かいルールは、自分なりにまとめておくのがオススメです!
まとめ方はなんでもOK。私は、こんな感じでまとめています。
①②③でクライアントを分けて、その下にバーっとルールをまとめています。自分がわかればいいので一見すると雑ですねw
自分でわかるように細かいルールをまとめておけば、素早く確認できるため時間短縮につながります。
マニュアルに記載されていない部分も次回の執筆に活かせれば、クライアントが修正する手間を減らせますよね。
場合によっては、ひとつのクライアントからいただいた指摘が新たな知識となって、他の仕事に活かせることもあります。
私のクライアントも、毎回丁寧にフィードバックをくださる方ばかり。
文章表現だけでなく、よりユーザーにメッセージを届けるためのコツなどもご指摘いただくので、むちゃくちゃありがたい限りです。
マニュアルをまとめておけば、確認の手間も省けるし、別の案件に知識を活かせるし、かなり良いことだらけ。皆さんもぜひやってみください〜!